オフラインの価値の見直しと有機的デザイン

活動・実績紹介

オフラインに求められること

今日は岐阜県にある大野へ営業に行ってきました。

オーダー家具や店舗什器等を手がける木工房で、こちらからの材料供給の話に興味を持ってくださり、訪問してお話しする運びとなりました。とてもありがたいことです。

店舗什器における最近の動向として、オフライン店舗の価値をいかに上げるかという点があげられます。コロナ禍での外出自粛とインターネットでの購買が増える中で、わざわざ店舗に足を運び、オフラインで購買することの価値はどこにあるのか________この部分での価値提供を求められるのが、いまの店舗什器のマーケットとのことです。

それは、各支店が同じように国道側に並び、どこの地方に行っても同じデザインの店舗内装でよかったチェーン展開の発想とは大きく異なります。ただの購買であれば、オンライン上で実現できてしまうからこそ、オフラインの価値の見直しが求められているのです。

ある種、針葉樹的な世界観にあった店舗什器が、多種多様な広葉樹的な世界に足を踏み入れようとしているのかもしれません

オフラインの価値を上げる有機的デザイン

ではオフラインの価値を引き上げるものとはなにか。

それはMDFや外国産材といった規格化された材料ではなく、自然の自然なままの材料を生かした有機的なデザインにあるのではないか。

飛騨の広葉樹の森というのは、80年生の森を中心とした構成になっており、小径材が割合として多くなっています。それは一般的には未利用材として分類されますが、多種多様な樹種構成・曲がりや節などによる有機的な形状・伐採地ごとでそれらが変わってしまう変動性など、画一的でない価値と可能性を多く秘めています。

そうした広葉樹の森が本来もっている有機的なデザインを生かしていくこと、そのために材料調達の段階から設計者・デザイナーに関わってもらうことを描いており、コンシェルジュとしてサポートをさせていただく予定です。

飛騨地域では、トレーサビリティのみえる材料供給の体制を試行しており、森が木材へと変換されていくプロセスをお見せできるかたちを目指しています。それらを伝え、かたちにしてくれる多くの作り手の方々を、飛騨の森にご案内し、たくさんの可能性を引き出していただきたいなと考えています。

飛騨の広葉樹を用いた制作物の実例をお見せできる日が待ち遠しい…